26年前に始めた大道芸。柳井まつりで初めて南京玉すだれを演じた時の様子は、私が書いた小説「さては南京玉すだれ」に詳しく描いてあります。演じる時刻が近づくにつれ、頭の中が真っ白になる。聴覚から音が消える。視覚映像がスローモーションになる。
こうした現象は、例えば自動車事故。僕の場合は、真っ暗な中、急な坂道をバックしていて、気が動転し、アクセルとクラッチ、ブレーキを全部踏んでしまい、ちょうど車が真横になるように転落したことがあります。この時、「ああ、落ちる」と思うのですが、その時はスローモーションになるのですねえ、これが。
その後、月性の剣舞を、自分で詩を吟じながら、居合刀で舞った時も、ほぼこれと同じ状況が現れました。気が付いたら、ほぼ最後の方だったわけです。月性の詩を暗記した時も、月性の詩が頭の中をぐるぐる回り、2日間眠れなかったこともあります。
歌を作るときは、また違った現象が現れます。僕は、だいたいが早寝早起きなのですが、午後10時ごろワインを飲み終わってさて寝ようかなと思いながらも、ちょっとコンサートウクレレを手に取ってしまうと、曲が下りてくるのです。困った、いや嬉しいものであります。最近は、こんな感じの生活をしています。